政治家と法律家 2015 6 20

 法律的な思考では、世界の混乱を救うことはできません。
オバマ大統領が、世界の警察官をやめて、
「世界の法律家」になったために、世界の混乱が続くのです。
 法律的な思考では、シリア危機が、
どんなに深刻化しても介入はできないでしょう。
あるいは、「イスラム国」が台頭しても、
法律的な思考では、対応できないのです。
国民を守るためには、法律家を捨てて、政治家になるべきです。
 そもそも、法律は、無力です。
たとえば、困ったことがあれば、裁判に訴えて、法律的に解決を求めるでしょう。
 しかし、相手に判決に従う意思がなければ、
つまり、相手が判決を無視すれば、
勝訴判決は、ただの紙切れに過ぎないのです。
 弁護士にとって、勝訴判決を取った後が、本当の「腕の見せ所」です。
相手が悪人ならば、当然、判決を無視することが予想される上に、
これも当然ながら、「財産隠し」をするでしょう。
 そこで、弁護士として、
相手の預金口座が、どこにあるか、めぼしをつけておく必要があります。
さらに、相手の日頃の行動パターンも観察しておく必要もあります。
 相手も、裁判に訴えられたら負けると予想して、
ひたすら「財産隠し」しているでしょう。
 こうした難問に対処するには、
弁護士としての経験や勘がすべてだと思います。
さらに、行動力と実行力も必要でしょう。
 国際政治も、同じです。
法律的な思考では、世界の混乱を救うことはできません。
 真面目に国際法を遵守している国は、日本ぐらいなもので、
たいていの国は、自分に都合がよい時は、国際法を遵守し、
自分に都合が悪い時は、国際法を無視します。
これは、今の南シナ海を見れば、よくわかるでしょう。
 南シナ海で、「国際法を守れ」と大声で叫んでも、
誰も守ろうとしません。
これが、世界の現実です。
 国民を守るためには、法律家を捨てて、政治家になるべきです。
それができなければ、国は滅ぶでしょう。
 ところで、どの国でも、政界には、弁護士出身の政治家が多いですが、
まさかとは思いますが、
「弁護士として食べていけないから政治家になった?」と思いたくなるような光景も見られます。
「そういう青臭い論法では、腕利きの弁護士にはなれなかっただろう」と思ってしまいます。
 弁護士にとって、被害者を救済するためには、悪人以上に悪知恵が働かないと、
本当の被害者救済にはならないのです。
事件が「法律家の自己満足」で終わってはならないのです。
 しかし、議会では、弁護士出身の政治家の多くが、青臭い議論を続けています。
そういう光景を見ると、「きっと腕利きの弁護士にはなれなかっただろう。
だから政治家になったのか」と思ってしまいます。




































































スマートフォンのトップページへ